工事の種類-⑧電気工事
工事の種類-⑧電気工事
電気工事とは?
建設業の29業種のうちのひとつ、電気工事とはどのような工事を指すのでしょうか?
電気工事の内容としては、「発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事」とあります。
電気工事の具体例
- 発電設備工事
- 送配電線工事
- 引込線工事
- 変電設備工事
- 構内電気設備工事(非常用電気設備を含む)
- 照明設備工事
- 電車線工事
- 信号設備工事
- ネオン装置工事
です。
類似している工事の区分の考え方
屋根材と太陽光パネルが別々の太陽光発電設備の設置工事は電気工事に該当しますが、太陽光パネルが屋根材と一体となっているものを施工する場合は、屋根工事に該当します。また、太陽光パネルを屋根に設置する場合は、屋根等の止水工事を行う工事も含みます。
他に、機械器具設置工事には広く機械器具類の設置に関する工事が含まれるので、電気工事業と重複するものもありますが、原則的に電気工事業に分類されるものは電気工事業とし、電気工事業その他どの工事業にも分類されないものが機械器具設置工事業に該当します。
電気工事の許可を取得する際に必要な専任技術者の要件について
電気工事の許可を取得する際に、専任技術者の要件を満たすためには、一定の資格を取得していること、または所定の学科を卒業してから大学若しくは高等専門学校の場合3年、または高等学校若しくは中等教育学校の場合5年の実務経験、または10年の実務経験が必要となります。
電気工事の専任技術者となれる資格
電気工事の専任技術者となれる資格は以下の通りです。
特定建設業許可および一般建設業許可
- 一級電気工事施工管理技士
- 建設・総合技術監理(建設)
- 建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)
- 電気電子・総合技術監理(電気電子)
一般建設業許可
- 二級電気工事施工管理技士
- 第一種電気工事士
- 第二種電気工事士(交付後実務経験3年)
- 電気主任技術者(第1種~第3種・交付後実務経験5年)
- 建築設備士(資格取得後実務経験1年)
- 一級計装士(合格後実務経験1年)
- 登録電気工事基幹技能者
電気工事は実務経験だけでは専任技術者と認められない?
29業種ある工事業のほとんどは10年の実務経験があれば専任技術者と認められますが、一部の工事業に関しては他の法律による規制によって10年の実務経験だけでは専任技術者と認められません。
電気工事業は電気工事士法によって資格を有していないと工事を行うことが出来ないとされています。電気工事士等の資格と作業範囲については、こちらにまとめられていますのでご参照ください。
所定学科について
電気工事の許可を受けようとする場合の所定の学科は以下の通りです。
- 電気工学または電気通信工学に関する学科
以上の学科を卒業している場合には、大学若しくは高等専門学校の場合3年、または高等学校若しくは中等教育学校の場合5年の実務経験で専任技術者の要件を満たすことになります。
また、上記の学科の名称とは異なっていても卒業した学科で履修した内容によっては所定の学科を卒業したとされる場合もありますので、そういった場合は各建設事務所の担当者に確認すれば該当するかどうかわかります。