建設業許可の必要性

建設業法第3条では、建設工事の完成を請け負う建設業者は、軽微な工事だけを行う場合を除き、建設業許可を受けることが義務付けられています。発注者から建設工事を直接請け負う元請負人はもちろん、下請負人の場合であっても、請負として建設工事を施工する建設業者は個人、法人に関わらず許可を受けなければなりません。

また昨今のコンプライアンス意識の高まりによって1件当たりの請負金額が、法令によって定められた金額に満たない場合であっても元請業者や発注者からの要望により建設業許可を取得する方が望ましいとされる傾向にあります。

これまでずっと取引をしてきた元請業者から、「建設業許可を取得しないと今後取引できない」と言われるという相談があります。今まで通り一定の金額未満の軽微な工事であれば、建設業法上は許可を取得する必要はないのですが、これには元請業者の立場で考えると全く異なる考えとなります。

許可を受けていない建設業者と下請契約を結んだ建設業者も建設業法違反に

もしも、建設業法の規定に違反し、許可を受けていない建設業者と下請契約を締結してしまった場合、その元請業者の方も建設業法に基づく監督処分の対象となります。もしも違反したことによって監督処分を受けた場合、原則として7日以上の営業停止処分となってしまいます。

そのため建設業界全体の傾向として、「許可の必要のない工事であっても、なるべく許可を取得している事業者と取引をしていこう」という風潮になってきています。この傾向は間違いなく今後も続いていくでしょう。

また、建設業者以外の事業者も「主な業務に付随する作業」のため、建設業許可を取得する必要性が発生することもあります。このように建設業者であれ、その他事業者であれ行う事業の内容によって建設業許可を取得するニーズは近年高まってきています。

愛知県の建設業許可業者数は5年連続で増加

全国の許可業者数は、令和2年3月末時点で472,473業者で、前年同月比4,162業者(0.9%)増加となっています。

また愛知県は平成28年から5年連続で堅調に許可業者数が増加(28年25,504、29年25,621、30年25,842、31年26,196、令和2年26,558)しています。

請負金額の制限によって工事を受注できないということも…

建設業許可の取得をすることで、請負金額の制限などによりせっかく契約寸前まで行った案件を失注してしまうことを回避することにもつながり、発注者や元請業者とのトラブルも未然に防ぐことができます。

以上のように、法令上守るべきことは守り、許可の取得が必要であれば取得をする。適切に事業を運営し業務を行う体制を作っていくことがご自身の経営する事業を発展させていくことにつながります。